◎幕開け・坂之下番楽の皆さんが、公演場入り口よりお囃子にのって入場しました。 本日は客席での演舞となりました。間近でご覧のお客様は、お獅子様の息づかいや汗と熱を身近に感じる事が出来たのではないでしょうか。そして獅子の『舞』に寄り添う囃子方の熱い視線も見逃せません。息を合わせてこそ、の舞台ですね。 最後に会場皆様の健康と家内安全を祈願してお祓いをしていただきました。当日「鳥海山・飛鳥ジオパーク」から職員・国際交流員3名の方が鑑賞にいらして下さいました。特に国際交流員の方はどのように受け止められたか伺ってみました。8月から秋田で勤務される前は、隠岐ジオパークに5年間お勤めされていたとのこと。流暢な日本語を話される方でしたが、「舞台上で御獅子様に頭を噛んでもらう時はドキドキした。人形芝居の方は、なれない言葉や方言が難しかったが、物語の説明を受けて理解できた。人形の動きもとても楽しかった。」と事でした。秋田には山の神、隠岐には海の神、崇める心はきっと同じですね。
そしてまた会員皆さん揃っての拝礼に会場も厳かな空気に包まれたように思います。
子供の頃、御獅子様に頭を噛んでもらった記憶は消えることもなく、大人になって感じる親近感と畏敬の念がよみがえってきます。一心不乱に獅子を振る舞手は、そのとき神様と一心同体となって、観る人の心を動かすのかもしれません。
◎筆者にとりましては何十年ぶりの鑑賞となります「猿倉人形芝居」。あらすじは頭にありましたが、やっぱり実演の味わいは格別でした。ところどころ方言がわからないのは、私が都会に染まった所以?(冗談です)。時代に合わせて言葉を変えているところもあると聞きました。それもアリですが、昔ながらの鳥海弁で五感を刺激してもらうのも一考・・・ふと「なじぎ」「あぐど」なんて、ばあちゃんの言葉を思い出しました。
独りで操る人形・声・芝居、そして舞台の大道具・小道具。あの背景に使われている手書きの森や滝、お座敷の障子戸・町並みなどはこのハイテクの時代にあっても味わい深き感動ものです。・・・この「松」の素晴らしきこと!!枝振りも木肌の質感もほれぼれしますね~♡
秋田県指定無形文化財指定50年おめでとうございます!